現在、当会の木刀を製作中ですが、完成が予定より大幅に遅れている状況です。昨夜は、木刀の里・都城市へ出向き、最終調整してきました。
今まで愛用していた初代木刀(左)も、問題点でもあった持ち重りを軽減するためにミリ単位でシェイプアップ。これで、駆け廻りながら敵を斬り倒す打ち廻り、相対して木刀同士で打ち合う長木刀も、ストレスなく稽古に集中ができるかと思います(^_^メ)
一方の弐代目木刀(右)は、今回最も力を入れた木刀で、一瞬で敵を切り裂くための素早い抜き技に対応しています。帯刀する帯と木刀の摩擦を軽減する為の工夫も施されおり、重心を柄側に調整しています。さらに今回は、切っ先から中央までのミネを1.5ミリ削ったことで、より抜き上げスピードが上がっています。
木刀作製に携わった方はわかると思いますが、1ミリ削るだけで、重さ・バランスが変化します。木刀作製は、非常にシビアでデリケートです。
製作途中の弐代目木刀(左)と初代木刀(右)の切っ先断面です。一見別物の木刀かと思われますが、今まで愛用していた木刀の木材、同寸法の角材から製作しており、元が同じでなんです。
そして驚いたのが重量。一見弐代目木刀はスリムで軽く感じますが・・・実はどちらも約1.1㌔あり、鞘抜いた真剣と同じ若しくは重い仕上がりになっています。そして、野太刀らしい太くて長大な木刀は、まさに武骨な薩摩拵の木刀版といったところでしょうか。
スリム化と重量の相反する関係を両立し拘り抜いた木刀になっています。
戦後、衰退しかけた野太刀自顕流の技と歴史の復興に尽力された第一人者である故奥田真夫先生(写真上)。
奥田先生は生前中、高弟であった別府修一師範(現兵法会師範)に、形状の異なる愛用木刀を2本手渡して「別府さん、この木刀は、あと3点修正すると、良い木刀に仕上がりますよ」と遺し託されました。
それも、ようやく完成間近です!!
必ずや故奥田先生、別府先生の想いを実現しなければなりません。
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字引 淳 (木曜日, 02 7月 2015 01:49)
自顕流保存会門弟ですが、出来上がった後に購入することは可能ですか?
吉右衛門 (木曜日, 02 7月 2015 09:43)
字引さま
お問い合わせ誠にありがとうございます。
奥田先生が遺志を伝えた木刀を今回形にしました。
拘っただけに手間隙が掛かりましたが、当会の先生の意向により、会派の垣根をこえて、ご希望であればお分けすることも可能かと思います。
何卒宜しくお願い申し上げます。
字引 淳 (木曜日, 02 7月 2015 11:35)
それは、ありがたいです。
完成をお待ちしております。
たけちゃん (木曜日, 02 7月 2015 15:49)
夏の合宿に間に合うといいですね。
吉右衛門 (木曜日, 02 7月 2015 15:57)
今月の郷中教育の日に受取予定です。
お楽しみに♪
鹿児島道場門下生 (木曜日, 02 7月 2015 23:10)
字引さま
会派の違いは些細な事でしかありません。助け合いが理想ですよね(^^)